行政書士が可能な遺言業務について

行政書士が可能な遺言業務は、行政書士法第1条の2第1項の「権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを業とする」の内容になります。よって、お客様からお話を伺い、遺言に関する以下の業務を行うことができます。

① 相談業務

② 「遺言書の文案」の作成  ※あくまで「案の作成」のお手伝いであり、最終的な遺言書の作成はお客様になります。

また、付随するものとしては、

① 「相続関係説明図」の作成

② 「財産目録」の作成

③ 相続関係説明図および財産目録に必要な戸籍謄本、不動産の履歴事項全部証明書等の請求・受領

遺言をなぜ行うのか?

遺言というとマイナスのイメージがやはりつきまといます。以前2006年に起きた「一澤帆布」の相続争いであったり、ニュースになったこともあったのでご存じの方も多いと思います。しかし、遺言はお子様や配偶者様の権利を保護するものであり、遺言は民法882条にあるように「死亡によって開始」します。漫画のような世界ですが、「あなた」のいない世界に、お客様が残ることはできません。残された家族のために、死後も支えてあげられることが遺言の本質だと私は思います。

終活・「エンディングノート」の普及

私にも父がいます。古希を過ぎ、まだ元気ですが、母とともに色々と車で走り回り、ジムに通うなど精力的に動いています。父はいつも「うちには大した金額はないぞ」と言っていますが、私はこれに対し「少額でも揉めることは起きうるから、もしものことを考えて書いておいてね」と伝えています。父は普段見せない真面目な私の顔(??)を見て、次の日にエンディングノートを買い、その後の正月に私と妹に遺産の分配及び土地所有の状況を詳細に教えてくれました。

遺産分割事件のうち認容・調停成立件数。出典は法務省司法統計より

上にもありますように、全7224件(令和元年)のうち、2448件(33.8%)は1000万円以下、5000万円以下まで加えると76.7%となり、「普通の」家族にもふりかかる問題であるといえるでしょう。

ただし、実務的な面をいうとエンディングノートより、公正証書遺言のほうが圧倒的な強さがあります。私も父にはエンディングノートをもとに公正証書遺言を薦めるつもりでおります。

もし、急病になってしまったら…

まれにテレビドラマなどで昔は遺言のことがあったりしましたが、遺言は心身の状態がよいときに残すべきであると考えています。なぜなら、遺言が正式に認められるためには「遺言能力」(遺言をするために必要な行為を弁識、判断しうるに足る意思能力のこと。東京地判平成4.6.19)が必要だからです。もしも遺言能力が低下したときに残した遺言は承継人から指摘され、お客様が相続してほしい人に相続できないという状況が発生する可能性もあるのです。

遺言を残したら財産が使用できなくなる?

なりません。先ほどの民法985条1項より、遺言は死亡の時から効力を持ちます。また、いったん遺言を残したあと、どうしてもその財産を使用したいとなった場合、その生前処分を行った場合は、遺言の撤回となります(民法1023条2項)。よって、もう一度きちんとした遺言を残せばよいのです。

また、遺言を残したら財産がもらえなかった、あるいは少なかった子どもが冷たくなるのではないか、というお客様もいらっしゃるかもしれません。しかし、民法の規定によれば、遺言はいつでも撤回でき(民法1022条)、遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については遺言を撤回したものとみなされ(民法1024条)、どんなことがあってもこの遺言撤回権はなくなりません(民法1026条)。

もちろん、法定相続分はあります。しかし、遺言自由の原則(「遺言をする・しない、変更、撤回する、しない、などは自由」という民法の大原則のこと)があります。法定相続分に反した遺言を残すことも、当然認められている権利なのです。

おおまかな流れ

お客様との面談
説明や聞き取り、見積もりの提示などを行います。また、この時点で受任ということになりました場合、必要書類の提示や請求もさせていただきます。委任状作成なども行います。
基礎調査
推定相続人調査及び財産調査を行います。(法定相続分の相続税に関しましては税理士と相談し、回答させていただきます)
自筆証書遺言の作成および公正証書遺言の作成
自筆証書遺言の場合のチェック、及び公正証書遺言の場合は公証役場の予約、公証人との打ち合わせなどを行います。公証役場にはお客様とともに作成することになります。
費用の清算
ここで入金となります。
アフターフォロー
問題が起きた場合の対処などもいたします。

報酬について

報酬額に関しては、トップページ(報酬表)をご覧ください。